通夜振る舞いや精進落としの席で給仕をしてくれる「配膳スタッフ(配膳人)」や、地域コミュニティ(町内会や隣組)から手伝いに来てくれた「世話役(受付係、会計係など)」への心付けは、それぞれの立場によって扱いが異なります。まず配膳スタッフに関しては、葬儀社や仕出し料理屋から派遣されるパート・アルバイトである場合が多く、基本給とは別に心付けを期待している(あるいは給与の一部と考えている)ケースが昔はありましたが、現在はサービス料として見積もりに計上されていることが一般的ですので、必ずしも個別に渡す必要はありません。しかし、飲み物の注文を細かく聞いてくれたり、長時間にわたって丁寧に対応してくれたりした場合は、リーダー格の人に「皆さんでお茶でも飲んでください」とまとめて「3千円〜5千円(人数による)」を渡すと、スタッフ全員の士気が上がり、場の雰囲気が良くなる効果があります。一方、町内会や友人などの「世話役」に関しては、仕事としてではなくボランティア(好意)で手伝ってくれているため、金銭でのお礼(心付け)は必須のマナーとなり、これを怠ると人間関係にヒビが入る可能性があります。世話役への心付けの相場は、役割の重さによって異なりますが、受付や会計係には「3千円〜5千円」、全体を取り仕切る葬儀委員長や世話役代表には「1万円〜3万円」程度を包み、「御礼」と表書きをして渡します。ただし、公的な立場の人(公務員など)が手伝ってくれた場合や、会社の同僚が業務の一環として手伝った場合は、現金を受け取れないこともあるため、その場合は後日菓子折りを持参するなどの形でお返しをするのが無難です。いずれにせよ、手伝ってくれた人への感謝を形にすることは、葬儀後の円滑な人間関係を築くために不可欠な投資であり、ケチらずに気持ちよく包むことが、故人の顔を立てることにもつながるのです。
配膳スタッフや世話役への心付けの実情