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分骨を希望する場合の手続きとタイミング
故人の遺骨を複数の骨壷に分けて、別々のお墓に納めたり、手元供養にしたり、あるいは本山に納骨したりすることを「分骨(ぶんこつ)」と言いますが、これをスムーズに行うためには、火葬の段階での手続きとタイミングが非常に重要になります。最も簡単な方法は、火葬場の受付(または葬儀社の担当者)に、火葬前(または骨上げ前)に「分骨をしたいので、分骨証明書(火葬証明書の分骨用)を〇通発行してください」と依頼することであり、これがあれば法的に問題なく複数のお墓に納骨することができます。また、骨壷も分骨用に必要な数だけ事前に用意しておく必要があり、葬儀社に頼んで小さな骨壷を追加してもらうか、自分で気に入った骨壷を持ち込むことになりますが、骨上げの現場で慌てて「分けたい」と言い出しても、骨壷がなければ対応できませんので、必ず前日までに手配を済ませておくことが鉄則です。もし、火葬の時には分骨を考えていなかったけれど、四十九日や納骨の時になって「やっぱり分けたい」となった場合は、遺骨のあるお墓(または自宅)を管轄する役所や墓地管理者から「分骨証明書」を発行してもらう必要があり、一度納めた骨壷から骨を取り出す作業(改葬に近い手続き)も発生するため、手間と費用がかかってしまいます。また、親族間で「骨を分けたくない(五体満足で成仏させたい)」という意見が出ることもあり、勝手に分骨を決めるとトラブルの元になりますので、事前に親族の合意を得ておくことも不可欠です。分骨は、離れて暮らす家族がそれぞれの場所で故人を供養できるというメリットや、ペンダントなどに遺骨を入れて常に身につけられるという心の安らぎをもたらす方法ですので、希望する場合は「いつ、誰と、どのように分けるか」を計画的に進め、後悔のない形で行うようにしましょう。