2026年2月
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心付けを渡すタイミングと誰が渡すか
心付けを用意していても、渡すタイミングを逃してしまったり、誰が渡せば良いのか分からずオロオロしてしまったりすることはよくある失敗ですが、基本ルールを知っておけばスムーズに振る舞うことができます。まず「誰が渡すか」についてですが、基本的には「喪主」が渡すのが最も丁寧ですが、葬儀当日の喪主は挨拶や参列者対応で極めて多忙であり、スタッフ一人ひとりに渡して回る余裕がないことがほとんどです。そのため、喪主の配偶者や兄弟、あるいは信頼できる親族(世話役)に現金を預け、「心付け係」として代わりに渡してもらうのが現実的で効率的な方法であり、喪主は「妻(または弟)から渡させますので」と一言添えるだけで十分です。次に「渡すタイミング」ですが、これは相手によって異なり、火葬場の職員や霊柩車の運転手には「到着時(業務開始前)」に渡すのが一般的で、「これからよろしくお願いします」という意味を込めます。一方、配膳スタッフや手伝いの人には「業務終了時(帰り際)」や「ひと段落した時」に渡すのが良く、「お疲れ様でした」「助かりました」という労いの意味になります。もしタイミングを逃してしまった場合は、無理に追いかけて渡す必要はなく、後で葬儀社の担当者に「これを皆さんで」とまとめて託すことも可能ですが、直接渡した方が感謝の気持ちは伝わりやすいでしょう。また、渡す際には無言で差し出すのではなく、必ず目を見て「お世話になります」「ありがとうございました」と言葉を添えることが大切であり、その一言があるかないかで、心付けの価値は何倍にも変わります。慣れない儀式の中で現金を渡す行為は緊張するものですが、堂々と、かつ謙虚な姿勢で行えば、相手も快く受け取ってくれるはずです。